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大動脈弁閉鎖不全症の手術タイミング|無症状でも手術を考える最新基準

心臓弁膜症

は、症状が出てから手術を考える病気とは限りません。 2025年の弁膜症ガイドラインでは、の重症ARについて、 やだけでなく、体格で補正した、容積で評価するまで含めて 手術時期を検討する考え方が明確になりました。さらに2025~2026年には、 の・左室容積・・を用いたリスク評価の研究も進んでいます。

公開・最終更新:2026年10月7日

この記事の結論

2026年時点の重要点は、「症状がない=まだ手術を考えなくてよい」とは限らないことです。 2025 では、の重症でも ≤50%、 >50 mm、 >25 mm/m²のいずれかで 大動脈弁手術が推奨されます。さらに手術リスクが低い患者では、 LVEF ≤55%、LVESDi >22 mm/m²、 >45 mL/m²のいずれかを満たす段階から、 より早い介入を検討できるとされています。[1]

ただし、これらは「重症AR」であることを前提とした治療判断の指標です。 数字だけで手術適応を自己判断するものではなく、症状、経時変化、弁と大動脈の形態、手術リスク、 などを含めて循環器内科・心臓血管外科で総合判断します。

POINT 01 無症状でも「左室の変化」を見る

低下だけを待たず、・・とその推移を追うことが重要です。

POINT 02 は境界例の情報を増やす

・・左室容積・線維化・など、心エコーだけでは得にくい情報を補完します。

POINT 03 は「全員の代替」ではない

専用デバイスのエビデンスは進展していますが、手術可能な患者では外科治療が基本です。

大動脈弁閉鎖不全症の原因・症状・一般的な診断・の基礎を知りたい方へ
本記事は「手術のタイミング」と2025~2026年の更新点に絞っています。 基礎知識は既存記事 「大動脈弁閉鎖不全症」 をご覧ください。

2026年に押さえるべき最新ポイントは「症状」より前の左室変化

慢性の大動脈弁閉鎖不全症では、逆流した血液を受け止めるために左心室が徐々に拡大します。 代償できている間は自覚症状が乏しくても、左室の構造変化や心筋障害が進んでいることがあります。

2025 は、重症の介入判断を 症状、、左室径だけではなく、左室容積や体格補正値も含めて考える方向へ進めています。 3D心エコーやは2D心エコーより左室容積・LVEFを正確に評価でき、境界例で有用とされています。[1]

重要なのは「1回の数字」ではなく「推移」です。 LVEFがまだ保たれていても、やが拡大している、LVEFが連続して低下している、 運動時に症状が出る、といった変化があれば治療時期の再評価が必要になります。

2025 ESC/EACTSで示された重症ARの手術基準

2025年8月に公表された弁膜症ガイドラインでは、重症に対する介入基準が整理されました。 特に注目したいのは、でも左室機能・左室サイズが一定の閾値に達すれば手術を推奨する点と、 低手術リスク例ではさらに早い段階の指標を用いて手術を検討できる点です。[1]

状況 2025 ESC/EACTSの主な基準 推奨の強さ 実務上の意味
の重症AR 左室機能にかかわらず、手術リスクが許容される場合 Class I 基本的に大動脈弁手術を推奨
無症候性の重症AR ≤50%
または >50 mm
または >25 mm/m²
Class I 症状がなくても大動脈弁手術を推奨
無症候性・重症AR・低手術リスク LVEF ≤55%
または LVESDi >22 mm/m²
または >45 mL/m²
Class IIb より早い段階で手術を検討してよい
手術不適格の選択症例 症候性の重症ARで、解剖学的に適合し、が手術不適格と判断 Class IIb 経験豊富な施設でを検討できる
は「手術しなければならない」という意味ではありません。 「選択された患者では検討してよい」という位置づけです。 年齢、手術リスク、左室変化のスピード、弁・大動脈の形態、併存疾患、患者さんの希望まで含めて判断します。

日本のガイドラインはどう考える?

日本循環器学会(JCS)の現行の弁膜症ガイドラインは2020年改訂版です。[2] 日本循環器学会は次の「弁膜症診療ガイドライン」を2027年3月に発表予定としています。[3] そのため2026年10月時点で「最新の国際的な閾値」を確認する際は、2025 ESC/EACTSの更新が重要な参照点になります。

無症状の重症ARで手術時期を考える5ステップ

「症状がない重症」を一律に経過観察するのではなく、次の順序でリスクを絞り込むと理解しやすくなります。

  1. 本当に「重症AR」かを統合評価する
    心エコーの単一指標だけではなく、複数の定量・半定量所見を組み合わせます。 結果が食い違う場合や境界例ではが補完になります。
  2. 「無症状」が本当に無症状かを確認する
    日常生活の活動量が低いため症状を自覚していない場合があります。 ガイドラインでは、手術基準を満たさず症状を訴えない重症ARで、可能ならを行うことが示されています。[1]
  3. の左室基準を確認する
    ≤50%、 >50 mm、 >25 mm/m²のどれかに達していないかを確認します。
  4. 低手術リスクなら「より早い検討域」も見る
    LVEF ≤55%、LVESDi >22 mm/m²、 >45 mL/m²はの検討域です。 とくに体格差を考えると、絶対径だけではなく指数化した値や容積を見る意味が大きくなります。
  5. 1回の閾値ではなく、経時変化とCMRを重ねる
    左室拡大やLVEF低下が進行している場合、CMRの・・左室容積・・などが追加判断材料になります。

LVESD・LVESDi・LVESViは何が違う?

2025年ガイドラインを理解するうえで最も混乱しやすいのが、、、の違いです。 いずれも心臓が収縮し終わった時点の左心室を評価しますが、測り方と体格補正が異なります。

指標 日本語 何を見る? 2025 での主な位置づけ
左室駆出率 左室から血液を送り出す割合 ≤50%で、低リスク例では≤55%もの検討域
LVESD 左室収縮末期径 収縮末期の左室の「直径」 >50 mmでClass I
LVESDi 左室収縮末期径係数 LVESDをで補正 >25 mm/m²でClass I、低リスク例では>22 mm/m²もClass IIb
i 左室収縮末期容積係数 収縮末期の左室「容積」を体表面積で補正 >45 mL/m²が低リスク例のClass IIb検討域

2025年の多施設研究では、1,070例の有意を対象にLVESDiとLVESViを組み合わせて評価したところ、 どちらか一方だけが拡大している群でも、両方が基準未満の群より死亡リスクが高く、 線形径と容積の両方を見る意義が示されました。[4]

参考:LVESDi / LVESVi 簡易計算

身長・体重からMosteller式で体表面積(BSA)を計算し、LVESDとLVESVを体格補正します。 検査結果を理解するための参考ツールであり、診断・手術適応を判定するものではありません。

BSA —
LVESDi —
LVESVi —

※この表示は「重症AR」「無症候性」などの臨床条件を判定していません。 弁逆流の重症度、大動脈径、症状、運動負荷、血圧、年齢、併存疾患、手術リスク等を含め、必ず担当医が判断します。

心臓MRI(CMR)は「手術前の最後の確認」ではなく、リスク層別化へ

心エコーは評価の第一選択ですが、は左室容積やを高い再現性で測定し、 (regurgitant volume)・(regurgitant fraction)、などを評価できます。 2025 でも、境界例や経時変化を評価する場面でCMRの重要性が高まっています。[1]

2025年:1,579例のメタ解析でCMR指標と予後の関連

2025年のネットワークメタ解析では、無症状または症状の乏しい中等度~重症ARを含む8研究・1,579例を統合。 逆流量・逆流率、LVEDVi/などの左室リモデリング指標が有害イベントと関連し、 遅延造影()も複合エンドポイントと関連しました。[5]

2025 CMRメタ解析:主な予後指標
8研究・1,579例。は各指標の増加に伴うイベントリスクの関連を示す
逆流量 HR 1.04 1 mL増加あたり
逆流率 HR 1.09 1%増加あたり
i HR 1.02 1 mL/m²増加あたり
LGE HR 1.86 有害イベントとの関連

2026年:CMR由来GLSがガイドライン指標に追加情報

2026年6月に発表された研究では、慢性の中等度~重症ARで無症状~軽症( I~II)の385例を解析し、 CMR feature trackingによる左室global longitudinal strain()が主要心血管イベントと独立して関連しました。 絶対値が1%悪化するごとに調整HRは1.210で、LVEF・・・LVESViなどの ガイドライン指標にFT-を加えると予測性能が改善しました。[6]

同研究では絶対値12%が実用的なリスク層別化のカットオフとして示されましたが、 12%を「手術の新しい確定基準」と解釈することはできません。 後ろ向き研究であり、現時点ではガイドライン基準を補完する候補指標と考えるのが適切です。

CMRの数値だけで手術時期を決めない CMRは非常に有用ですが、重症度評価、症状、運動負荷、心エコー、左室の経時変化、 大動脈病変などと統合して使用します。研究上のカットオフをそのまま個人の治療基準に置き換えることはできません。

経過観察はどのくらいの間隔?「閾値に近いほど短く」が基本

2025 は、の重症では年1回のフォローを推奨し、 手術基準に近づいている場合や左室拡大・低下が進行している場合には 3~6か月ごとのより短いフォローを推奨しています。中等度ARでは年1回の臨床フォロー、 心エコーは2年ごとが目安として示されています。[1]

状態 フォローの目安 特に見る項目
無・重症AR 原則 年1回 症状、LVEF、/、左室容積、大動脈径
手術基準に近い/左室拡大・LVEF低下が進行 3~6か月 経時変化、、必要に応じ・運動負荷
中等度AR 臨床フォロー 年1回/心エコー 2年ごと 重症化、左室拡大、新規症状
前回値との比較が重要です。 検査結果をスマートフォンで撮影するだけでなく、LVEF、LVESD、LVESDi、、、、 大動脈径を時系列で残しておくと、変化を把握しやすくなります。

TAVIは大動脈弁閉鎖不全症にも使える? 2026年の現在地

大動脈弁狭窄症ではが広く行われていますが、純粋な大動脈弁閉鎖不全症は事情が異なります。 石灰化が少ないでは従来型TAVI弁を固定しにくく、弁の位置ずれや残存逆流が課題でした。 2025 でも、TAVIは手術不適格の選択されたAR患者に経験豊富な施設で検討する位置づけです。[1]

AR専用デバイス「Trilogy」のALIGN-AR

2025年にLancetで報告された拡大試験では、手術高リスクでの中等度~重症または重症AR 700例に、 AR専用に設計されたTrilogy弁を使用しました。技術的成功率は95%、1年全死亡率は7.7%でした。 一方、新規ペースメーカー植込みは評価可能589例中127例(21.6%)に必要でした。[7]

ALIGN-AR:700例の主な結果
高手術リスク・症候性 を対象とした前向き多施設・
技術的成功 95%
30日死亡 1.6%
1年全死亡 7.7%
新規植込み 21.6%

米国FDAは2026年3月17日、Trilogy Transcatheter Heart Valve Systemを承認しました。 FDA上の対象は、急性感染性心内膜炎・リウマチ性心疾患・急性大動脈解離によらない 症候性の重症native三尖大動脈弁逆流で、がの高リスク以上と判断した患者です。[8]

「ARでもTAVIが標準になった」という意味ではありません。 ALIGN-ARは単群試験で、外科手術とのではありません。 また、米国FDAの承認条件と日本国内の承認・適応・実際の使用可否は別です。 日本での治療選択は国内の最新承認情報と各施設のHeart Team判断を確認してください。

薬で大動脈弁閉鎖不全症の手術を先延ばしできる?

2025 では、手術が実施できない慢性重症で、や が症状改善に役立つ場合がある一方、 の中等度~重症ARで手術を遅らせる目的の薬物治療は有効性が確立していないとしています。[1]

つまり、血圧や心不全など併存状態に対する薬物治療は重要ですが、 手術基準に達した重症ARを「薬で数値だけ維持して待つ」という考え方は基本ではありません。

次の診察で確認したい「7つの数字」

の経過を患者さん自身が理解するには、診断名だけではなく、前回との変化を確認することが重要です。 検査結果に次の項目があれば、時系列で記録しておくと診察時の会話が具体的になります。

  • AR重症度:軽度・中等度・重症のどこか
  • (%):左室の収縮機能
  • (mm):左室収縮末期径
  • (mm/m²):体格補正したLVESD
  • (mL/m²):体格補正した左室収縮末期容積
  • ・:特にで定量される場合
  • 大動脈基部・上行大動脈径(mm):弁だけでなく大動脈病変を併発していないか
診察での質問例
「私は重症ARですか?」
「前回よりLVEF・LVESD・iはどう変わりましたか?」
「2025 のまたはIIbの基準に近づいていますか?」
「心エコーと症状が一致しない場合、CMRやは必要ですか?」

大動脈弁閉鎖不全症の手術時期についてよくある質問

大動脈弁閉鎖不全症は無症状でも手術が必要ですか?

重症ARでは、無症状でも左室機能や左室サイズが一定の基準に達すると手術が推奨されます。 2025 ESC/EACTSではLVEF ≤50%、LVESD >50 mm、LVESDi >25 mm/m²のいずれかがClass Iです。 低手術リスク例ではLVEF ≤55%、LVESDi >22 mm/m²、LVESVi >45 mL/m²もClass IIbの検討域です。

LVEFが55%なら心臓の機能は正常なので経過観察でよいですか?

ARでは単純に「55%だから問題ない」とは判断できません。 2025 ESC/EACTSでは、無症候性の重症ARで手術リスクが低い場合、LVEF ≤55%はClass IIbの手術検討指標の一つです。 LVESDi、LVESVi、症状、経時変化などと合わせて評価します。

LVESDが50 mmちょうどならClass Iですか?

2025 ESC/EACTSの無症候性重症ARにおけるLVESD基準は「>50 mm」です。 一方、LVEFは「≤50%」、LVESDiは「>25 mm/m²」です。 ただし境界値では測定誤差や体格、他の指標、経時変化も重要なため、1回の数値だけでは判断しません。

心臓MRI(CMR)は全員に必要ですか?

全員に必須とは限りません。心エコーが第一選択です。 ただし心エコー所見が食い違う、左室容積をより正確に測りたい、重症度や手術時期が境界、 心筋線維化など追加情報が必要、といった場合にCMRが有用です。

LVGLSが悪ければ手術したほうがよいですか?

現時点ではLVGLS単独で手術適応を決める基準にはなっていません。 2026年の研究ではCMR由来FT-LVGLSがガイドライン指標に追加の予後情報を与えることが示されましたが、 今後の検証が必要です。補助的なリスク層別化指標として考えるのが適切です。

大動脈弁閉鎖不全症でもTAVIを受けられますか?

選択された患者では検討されることがありますが、すべてのAR患者が対象ではありません。 2025 ESC/EACTSでは手術不適格の選択症例でTAVIを検討できる位置づけです。 米国では2026年にAR専用Trilogy弁が高手術リスクの症候性重症native三尖弁ARに承認されましたが、 日本国内の承認・適応・使用可否は別途確認が必要です。

専門用語をやさしく解説

本文中の青色+点線が付いた専門用語は、クリック・タップするとその場で意味を確認できます。ここでは記事に登場する主な用語をまとめて確認できます。

まずはここだけ分かれば大丈夫です。
手術時期を考えるうえでは、「心臓がどれくらい血液を送り出せているか(LVEF)」と、 「左心室がどれくらい大きくなっているか(LVESD・LVESDi・LVESVi)」が重要です。 CMRやGLSなどは、それだけでは判断しにくいときに追加情報を与える検査・指標です。

心疾患情報 執筆・監修者

心疾患情報 執筆・監修者 増田将

心疾患情報 執筆・監修

増田 将

株式会社増富 常務取締役

プロフィール

医療現場支援歴10年。循環器領域を中心に、カテーテル治療や心臓血管外科手術、 ステントグラフト内挿術などの医療現場支援に携わっています。

  • 循環器内科カテーテル治療支援:3,000症例
  • 心臓血管外科 弁膜症手術支援:700症例
  • ステントグラフト内挿術支援:600症例

※「症例数」は医療行為を実施した件数ではなく、医療現場における治療・手術等の支援経験を示しています。 本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療を行うものではありません。

PUBLISHER

発行元:株式会社増富

株式会社増富は1972年設立の医療機器関連企業です。 医療機器事業をはじめ、感染症対策、ヘルスケア、スポーツ、SDGs関連事業を展開しています。

株式会社増富 公式サイト

発行元・株式会社増富の会社情報を見る
商号株式会社 増富
MASUTOMI CO.,LTD
代表者代表取締役社長 増田 貴志
設立1972年(昭和47年)1月
資本金2,000万円
従業員数18名(2026年10月現在)
本社〒606-8264
京都府京都市左京区北白川小倉町40番地13
TEL:075-722-3211
FAX:075-722-3218
舞鶴支社〒625-0062
京都府舞鶴市森993番地
TEL:0773-62-0130
FAX:0773-62-0140
主な事業医療機器事業、感染症対策事業、ヘルスケア事業、スポーツ事業、SDGs事業
法人番号7130001007339
インボイス登録番号T7130001007339
所属団体日本医療機器販売業協会会員
京都総合医療器協議会会員

参考文献・最新ガイドライン

  1. Praz F, Borger MA, et al.
    2025 ESC/EACTS Guidelines for the management of valvular heart disease. European Heart Journal. 2025;46(44):4635-4736. Published August 29, 2025.
    DOI: 10.1093/eurheartj/ehaf194
    ガイドラインを確認する
  2. 日本循環器学会/日本胸部外科学会/日本血管外科学会/日本心臓血管外科学会.
    2020年改訂版 弁膜症治療のガイドライン. 2020年3月13日発行、2020年10月16日更新.
    ガイドラインPDFを確認する
  3. 日本循環器学会.
    循環器病ガイドシリーズ 活動および発刊予定. 「弁膜症診療ガイドライン」2027年3月発表予定(2025-2026年度活動).
    発刊予定を確認する
  4. Lopez Santi P, et al.
    Left ventricular dilatation in patients with significant aortic regurgitation: association with outcome. European Heart Journal – Cardiovascular Imaging. 2025;26(8):1466-1474.
    DOI: 10.1093/ehjci/jeaf165
    論文を確認する
  5. Figliozzi S, et al.
    Prognostic Value of Cardiovascular MRI in Asymptomatic Patients with Moderate-to-Severe Aortic Regurgitation: A Network Meta-Analysis. Radiology: Cardiothoracic Imaging. 2025;7(3):e240313.
    DOI: 10.1148/ryct.240313
    論文を確認する
  6. Li B, Liu Y, et al.
    Left ventricular global longitudinal strain improves risk stratification in chronic aortic regurgitation. European Heart Journal – Cardiovascular Imaging. 2026;27(8):1513-1523. Published June 2, 2026.
    DOI: 10.1093/ehjci/jeag135
    論文を確認する
  7. Makkar RR, et al.
    Transcatheter aortic valve implantation with the Trilogy valve for symptomatic native aortic regurgitation (ALIGN-AR): a pivotal, multicentre, single-arm, investigational device exemption study. Lancet. 2025;406(10521):2757-2771. Epub November 16, 2025.
    DOI: 10.1016/S0140-6736(25)02215-9
    PubMedで確認する
  8. U.S. Food and Drug Administration.
    Premarket Approval (PMA) P250024: Trilogy Transcatheter Heart Valve System. Decision Date: March 17, 2026.
    FDA承認情報を確認する
医療情報について: 本記事は大動脈弁閉鎖不全症に関する一般的な医学情報の提供を目的としています。 実際の手術適応・治療時期は、逆流の重症度、症状、LVEF、左室径・左室容積、経時変化、 大動脈径、年齢、併存疾患、手術リスク、各検査結果などによって異なります。 本記事や簡易計算のみで自己診断・治療判断を行わず、循環器内科・心臓血管外科の医療機関へご相談ください。
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ACE阻害薬

血管を広げて血圧を下げ、心臓の負担を軽くするために使われる薬の一種です。

ACEはAngiotensin-Converting Enzymeの略です。高血圧や心不全などで使われます。慢性重症ARで手術ができない患者の症状改善に役立つ場合があります。

重要:薬で逆流している弁そのものを修復するわけではありません。
無症候性の中等度~重症ARで、手術を遅らせる目的の薬物療法の有効性は確立していません。
専門用語をやさしく解説

ALIGN-AR試験

手術リスクが高い大動脈弁閉鎖不全症患者で、AR専用TAVI弁を評価した臨床試験です。

AR専用に設計されたTrilogy弁を用い、症候性のnative AR患者で安全性・有効性を評価した前向き多施設試験です。

この記事では:700例での技術的成功率、死亡率、ペースメーカー植込み率などを紹介しています。
単群試験であり、外科手術との無作為比較試験ではありません。
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AR(大動脈弁閉鎖不全症/大動脈弁逆流症)

大動脈弁がきちんと閉じず、送り出した血液の一部が左心室へ逆流する病気です。

ARはAortic Regurgitationの略です。心臓から大動脈へ送り出した血液の一部が、心臓が広がる時に左心室へ戻ってきます。長く続くと左心室が多くの血液を扱う必要があり、徐々に大きくなることがあります。

イメージ:一方通行のドアが完全に閉まらず、送り出したものの一部が戻ってくる状態です。
軽度・中等度・重症で対応は異なります。ARという診断名だけで手術が決まるわけではありません。
専門用語をやさしく解説

無症候性

病気や検査上の異常はあるものの、本人が症状を感じていない状態です。

大動脈弁閉鎖不全症では、心臓が負担に適応している間は息切れなどを感じにくいことがあります。そのため「症状がない」ことと「心臓に負担がない」ことは同じではありません。

この記事で重要な点:無症候性の重症ARでも、LVEFや左心室の大きさが一定の基準に達すると手術が検討・推奨されます。
活動量が少ないために症状を自覚していない場合もあり、必要に応じて運動負荷試験などで確認します。
専門用語をやさしく解説

AVR(大動脈弁置換術)

機能しなくなった大動脈弁を人工弁へ置き換える治療の総称です。

AVRはAortic Valve Replacementの略です。外科的に置換するSAVRなどがあり、弁の状態や患者の条件に合わせて治療法を選択します。

関連語:弁を置き換えるのがAVR、自己弁を残して修復する方法は弁形成術と呼ばれます。
具体的な術式は弁の形態、大動脈病変、年齢などによって異なります。
専門用語をやさしく解説

BNP

心臓に負担がかかると血液中で増えることがある物質です。

BNPはB-type Natriuretic Peptideの略です。心不全の評価でよく使われ、症状や画像検査と組み合わせて心臓への負担を判断する材料になります。

使い方:1回の値だけでなく、症状や心エコーなどと合わせて解釈します。
年齢、腎機能、体格などでも値が変わるため、BNPだけで重症度を判断しません。
専門用語をやさしく解説

BSA(体表面積)

身長と体重から求める、体の大きさを表す目安です。

BSAはBody Surface Areaの略です。心臓の大きさを体格に合わせて評価する際に使います。本記事の簡易計算ではMosteller式でBSAを求めています。

なぜ必要?:身長150 cmの人と190 cmの人で同じ心臓サイズでも、その意味は同じとは限らないためです。
BSAは補正のための指標で、健康状態そのものを示す数値ではありません。
専門用語をやさしく解説

Class I(クラス1)

ガイドライン上、「行うことが推奨される」強い推奨区分です。

治療や検査による利益が明確で、実施することが推奨される位置づけです。大動脈弁閉鎖不全症では、一定の条件を満たす重症ARの手術がClass Iに分類されています。

読み方:Class Iは推奨度が高い区分ですが、数値を1つ満たしただけで本人が手術を自己決定する意味ではありません。
重症ARであることなど、各推奨に設定された前提条件を確認する必要があります。
専門用語をやさしく解説

Class IIb(クラス2b)

選択された患者では「検討してよい」とされる推奨区分です。

有用である可能性はありますが、Class Iほど強く推奨される段階ではありません。個々の患者の条件やリスク、価値観を踏まえて判断する領域です。

重要:Class IIbは「基準に入ったら必ず手術」という意味ではありません。
本記事のLVEF ≤55%、LVESDi >22 mm/m²、LVESVi >45 mL/m²は、低手術リスクの無症候性重症ARでの検討域です。
専門用語をやさしく解説

心臓MRI(CMR)

磁気を使って、心臓の大きさ・動き・逆流量などを詳しく調べる検査です。

CMRはCardiovascular Magnetic Resonanceの略です。左心室の容積やLVEF、逆流量・逆流率などを高い再現性で評価できます。造影剤を使う検査では、心筋の線維化を調べることもあります。

役割:心エコーの結果がはっきりしない時や、左心室の容積をより正確に確認したい時に特に役立ちます。
全員に必須の検査ではありません。腎機能、体内金属、閉所への不安などにより検査方法を個別に判断します。
専門用語をやさしく解説

ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬

主に血管を広げて血圧を下げる薬のグループです。

高血圧治療などで使われる薬で、慢性重症ARで手術ができない場合の症状改善に用いられることがあります。

代表的な役割:血圧を下げ、心臓が血液を送り出す時の負担を軽くします。
ARそのものを治す薬ではなく、薬の選択は血圧や他の病気を含めて医師が判断します。
専門用語をやさしく解説

ESC / EACTS ガイドライン

欧州の循環器内科と心臓外科の専門学会がまとめた、弁膜症診療の推奨事項です。

ESCはEuropean Society of Cardiology、EACTSはEuropean Association for Cardio-Thoracic Surgeryの略です。多数の研究結果を評価し、どのような患者で検査や治療を考えるかを推奨度とともに示しています。

この記事では:2025年版ESC/EACTS弁膜症ガイドラインの重症ARに関する基準を中心に解説しています。
ガイドラインは個々の患者の治療を自動的に決めるものではありません。年齢、症状、併存疾患、手術リスクなどを踏まえて医師が判断します。
専門用語をやさしく解説

心筋線維化

長期間の負担などで心筋の一部が硬い組織へ置き換わる変化です。

線維化が進むと、心筋のしなやかな収縮や拡張に影響する可能性があります。CMRのLGEなどが評価の手がかりになることがあります。

イメージ:心筋に長く負担がかかった結果として残る「傷あと」に近い変化です。
線維化の評価は専門的で、LGEの有無だけで治療方針は決まりません。
専門用語をやさしく解説

FT-LVGLS(CMR feature trackingによる左室GLS)

心臓MRI画像の動きを追跡して計算する、左心室の筋肉の縮み方の指標です。

FTはFeature Trackingの略で、CMR画像上の特徴点を追跡して心筋の変形を測ります。LVGLSは左心室のGlobal Longitudinal Strainを意味します。

この記事の研究では:2026年の研究で、既存のガイドライン指標にFT-LVGLSを加えるとリスク予測が改善しました。
研究で示されたカットオフを、そのまま個人の手術基準として使うことはできません。
専門用語をやさしく解説

GLS(Global Longitudinal Strain)

心臓の筋肉が縦方向にどれくらい縮めているかを見る指標です。

通常のLVEFが保たれていても、心筋の収縮の質が先に低下することがあります。GLSは、そのような細かな心筋機能の変化を捉えるために用いられる指標です。

イメージ:LVEFが心臓全体の「ポンプ能力」なら、GLSは心筋そのものの「縮み方」をより細かく見る指標です。
測定法によって表記が異なります。現時点でGLS単独はARの確定した手術基準ではありません。
専門用語をやさしく解説

Heart Team(ハートチーム)

循環器内科、心臓血管外科、画像診断などの専門家が一緒に治療方針を検討するチームです。

弁膜症では、一つの診療科だけではなく、複数の専門家が検査画像、手術リスク、患者の希望などを共有して治療法を決めることがあります。

例えば:外科手術がよいかTAVIがよいか、そもそも今介入すべきかを多職種で検討します。
特に治療選択が難しい症例では、経験豊富なHeart Teamでの評価が重要です。
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HR(ハザード比)

研究で、ある指標が高い人ほどイベントがどれくらい起こりやすかったかを表す統計指標です。

HRはHazard Ratioの略です。一般に1より大きい場合は比較対象よりイベント発生の速さが高い方向、1より小さい場合は低い方向を示します。

注意:HR 1.20は「必ず20%の人にイベントが起きる」という意味ではありません。比較上の相対的な指標です。
研究対象や補正方法によって意味が変わるため、個人の将来を直接予測する数字ではありません。
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LGE(遅延造影)

心筋の傷あとや線維化が疑われる部分を調べる心臓MRIの方法です。

LGEはLate Gadolinium Enhancementの略です。造影剤を使用し、正常な心筋とは性質が異なる部分が遅れて強く見える性質を利用します。

簡単にいうと:心筋に長く続いた負担の「痕跡」がないかを見る手がかりの一つです。
LGEがある・ないだけで手術時期を決定するものではありません。
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LVEDD(左室拡張末期径)

左心室に血液がたまり、最も広がった時点の直径です。

LVEDDはLeft Ventricular End-Diastolic Diameterの略です。慢性ARでは左心室へ戻る血液が増えるため、拡張末期の左心室が大きくなることがあります。

対比:LVEDDは「最も広がった時」、LVESDは「最も縮んだ時」の左心室の直径です。
手術時期はLVEDDだけでは決めず、LVEFやLVESDなど他の指標と合わせます。
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LVEF(左室駆出率)

左心室に入った血液のうち、1回の収縮で何%を送り出したかを見る代表的な指標です。

LVEFはLeft Ventricular Ejection Fractionの略です。心臓のポンプ機能を表す数値として広く使われています。大動脈弁閉鎖不全症では逆流分も含めて血液を送り出すため、LVEFが一見保たれていても左心室への負担が進んでいる場合があります。

イメージ:左心室に100 mLの血液があり、1回の収縮で60 mLを外へ出した場合、単純化するとLVEFは約60%です。
LVEFだけで手術時期は決まりません。LVESD・LVESDi・LVESVi、症状、経時変化などと合わせて評価します。
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LVESD(左室収縮末期径)

心臓が最も縮んだ時点で、左心室がどれくらいの直径になっているかを見る値です。

LVESDはLeft Ventricular End-Systolic Diameterの略です。慢性ARでは逆流による容量負荷が続くことで左心室が拡大することがあり、その変化を追う代表的な指標です。

簡単にいうと:血液を送り出した後でも左心室が大きいままかどうかを見る「横幅のものさし」です。
絶対値だけでは体格差を十分に反映しないため、LVESDiも重要になります。
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LVESDi(左室収縮末期径係数)

LVESDを、その人の体の大きさに合わせて補正した値です。

LVESDiはLVESDを体表面積(BSA)で割って求めます。同じLVESDでも、小柄な人と大柄な人では意味が異なるため、体格補正することで比較しやすくします。

イメージ:同じ50 mmでも、体の小さい人では相対的に「より大きな左心室」と考えられることがあります。
本記事の簡易計算は理解の補助用です。実際の手術適応は医療機関で総合判断します。
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LVESV(左室収縮末期容積)

左心室が縮み終わった直後に、心室内へ残っている血液の量です。

LVESVはLeft Ventricular End-Systolic Volumeの略です。LVESDが「直径」を見るのに対し、LVESVは左心室全体の「容積」を見ます。

違い:LVESDは幅、LVESVは中に残った量を立体的に見るイメージです。
容積は心エコーやCMRなどで測定されます。検査法によって測定値に差が出ることがあります。
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LVESVi(左室収縮末期容積係数)

LVESVを体表面積で補正し、体格差を考慮した値です。

LVESViは収縮後に左心室へ残る血液量をBSAで割った値です。左心室の形は単純な球ではないため、直径だけでなく容積も評価することで心室拡大をより立体的に捉えられます。

簡単にいうと:LVESDが「幅」、LVESViは「体格を考慮した中身の大きさ」です。
2025 ESC/EACTSでは、低手術リスクの無症候性重症ARでLVESVi >45 mL/m²がClass IIbの検討指標の一つです。
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native AR(自己弁の大動脈弁逆流)

人工弁ではなく、自分自身の大動脈弁に起きている逆流を意味します。

nativeは「もともとの自分の弁」という意味です。過去に人工弁を入れた後の問題とは区別して使われます。

この記事では:Trilogyの臨床試験・米国承認の対象説明で使っています。
弁が二尖弁か三尖弁か、石灰化の程度など、さらに細かな解剖学的条件があります。
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NYHA心機能分類

息切れなどの症状が、日常生活をどれくらい制限しているかで心不全症状を分類する方法です。

NYHA Iは通常の身体活動で症状が出ない状態、IIは通常の活動で軽い症状が出る状態を指します。III・IVになるほど活動制限が大きくなります。

この記事の研究:2026年のGLS研究ではNYHA I~IIの患者が対象でした。
本人の活動量にも左右されるため、NYHA分類だけで病気の重症度を決めません。
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PM(ペースメーカー)

心拍が遅くなりすぎた時などに、電気刺激で心臓のリズムを助ける機器です。

TAVIなど弁治療の後に刺激伝導系へ影響が出ると、新たに永久ペースメーカーが必要になることがあります。

ALIGN-ARでは:新規ペースメーカー植込み率も重要な安全性指標として報告されています。
必要性は心電図所見や症状などをもとに医師が判断します。
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無作為比較試験

参加者をランダムに複数の治療群へ分け、治療効果を公平に比較する研究方法です。

患者背景の偏りをできるだけ減らし、治療間の差を評価するために用いられます。

この記事では:ALIGN-ARは外科手術との無作為比較試験ではないことを明記しています。
無作為比較試験にも対象患者や追跡期間などの条件があり、すべての患者へそのまま当てはまるとは限りません。
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逆流率(Regurgitant Fraction)

送り出した血液のうち、何%が逆流したかを示す割合です。

逆流量を、弁を通って送り出された総量との関係で割合にした指標です。CMRなどで定量評価されることがあります。

違い:逆流量は「何mL戻ったか」、逆流率は「送り出したうち何%戻ったか」です。
測定条件や検査法によって値が異なることがあるため、担当医の評価と合わせて確認してください。
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逆流量(Regurgitant Volume)

1回の拍動で、大動脈から左心室へ戻ってしまう血液の量です。

通常はmLで表します。逆流する血液量が多いほど、左心室が余分な血液を処理する負担が大きくなります。

イメージ:100 mL送り出しても、そのうち一部が戻れば、次の拍動でその分も再び送り出す必要があります。
逆流量だけで重症度や手術時期を決めるのではなく、他の画像所見と統合して判断します。
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SAVR(外科的大動脈弁置換術)

外科手術で病気の大動脈弁を人工弁へ置き換える治療です。

SAVRはSurgical Aortic Valve Replacementの略です。心臓外科手術として行われ、患者の年齢、弁の形、大動脈病変などを踏まえて治療法を選びます。

TAVIとの違い:SAVRは外科手術、TAVIはカテーテルを使う治療です。
どちらが適するかは病気の種類と患者の状態によって異なります。
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単群試験

新しい治療を受けたグループだけを追跡し、結果を評価する研究です。

比較のための別グループを同時に置かず、治療後の成績があらかじめ設定した基準を満たすかなどを調べます。

限界:外科手術など別の治療と直接比較して、どちらが優れているかを確定する研究ではありません。
ALIGN-ARは単群試験のため、結果を外科手術との直接比較として読むことはできません。
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運動負荷試験

運動をしながら、普段は気づきにくい症状や心臓の反応を確認する検査です。

歩行や自転車運動などで心臓に一定の負荷をかけ、息切れ、血圧、心電図、運動能力などを評価します。「無症状」と思っていても運動時に症状が明らかになることがあります。

目的:日常の活動量が低いため症状を自覚していないケースを見つける助けになります。
医療者の管理下で安全性を確認して行う検査です。自己判断で強い運動を行うものではありません。
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症候性

病気に伴う症状が実際に出ている状態です。

大動脈弁閉鎖不全症では、労作時の息切れ、動悸、疲れやすさなどが症状としてみられることがあります。

対になる言葉:症状がない状態は「無症候性」と呼びます。
症状の種類や程度だけで重症度は決まりません。検査結果と合わせた評価が必要です。
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TAVI / TAVR(経カテーテル大動脈弁治療)

胸を大きく開く代わりに、カテーテルを使って人工弁を大動脈弁の位置へ留置する治療です。

TAVIはTranscatheter Aortic Valve Implantation、TAVRはTranscatheter Aortic Valve Replacementの略で、ほぼ同じ治療を指します。大動脈弁狭窄症では広く行われていますが、純粋なARでは弁を固定しにくいことなどが課題でした。

この記事では:AR専用デバイスの研究や米国での承認について紹介しています。
「ARなら誰でもTAVIを選べる」という意味ではありません。日本国内の承認・適応や患者ごとの解剖学的条件を確認する必要があります。