株式会社増富

高度管理医療機器等販売業 許可番号 第100327号

  • 心臓の基礎
  • 心疾患の基礎
  • 不整脈
  • 虚血性心疾患
  • 心臓弁膜症
  • 静脈系疾患
  • 動脈系疾患
  • 大動脈疾患
  • 先天性心疾患
  • その他心疾患
  • 心臓手術
  • カテーテル治療
  • 機械的補助循環装置
  • 入院~退院後の流れ
  • 心疾患に関する情報

虚血性心疾患

心臓と血液の役割

心臓の基礎

心臓の構造と機能

心筋組織の特性

自律性

心筋は自律的に収縮し、神経系やホルモンの影響を受けつつも独自のリズムを維持します。この自律性は、心臓の正常な機能を維持するために重要です。

耐久性

心筋は連続的に動作し、一生の間に休むことなく働き続けます。この耐久性は、心臓が生体の主要なポンプとして機能し続けるために必要です。

収縮力

心筋の収縮は血液を全身に効率的に送り出すための強力な力を生み出します。この収縮力は、血液循環の維持に不可欠です。

心臓の循環サイクル

心房収縮期(心房収縮)

心房が収縮し、血液を心室に送るプロセスです。これにより、効率的な血液循環が可能になります。

生理学的過程

酸素豊富な血液が左心房に集まり、左心室に送られます。これにより、全身への酸素供給が可能になります。
同時に、二酸化炭素を多く含む血液が右心房に集まり、右心室に送られます。これにより、肺でのガス交換が効率的に行われます。

健康への影響

心房収縮不全は心不全や不整脈のリスクを高め、全身への血液供給に影響を及ぼす可能性があります。

心室収縮期(心室収縮)

心室が収縮し、血液を全身に送り出すプロセスです。これにより、酸素と栄養素が全身の細胞に供給されます。

生理学的過程

左心室からの血液は大動脈を通じて全身に酸素と栄養素を供給します。これにより、組織の生存と機能が保たれます。

右心室からの血液は肺動脈を通じて肺に送られ、二酸化炭素の排出と酸素の取り込みが行われます。これにより、体内のガス交換が効率的に行われます。

健康への影響

心室の収縮不全は、血液循環の障害や臓器への酸素供給不足につながり、多くの健康問題を引き起こす可能性があります。

心房弛緩期・心室弛緩期(弛緩期)

心房と心室が同時に弛緩し、次のサイクルのために血液を受け入れるプロセスです。このプロセスにより、心臓は連続的に血液を受け入れ、全身に送り出すことができます。

生理学的過程

心臓の弁が閉じ、血液の逆流を防ぎながら、心房と心室が新たな血液を受け入れます。このプロセスにより、効率的な血液循環が維持されます。

健康への影響

弛緩不全は、心臓の効率性低下やうっ血性心不全のリスクを増加させ、全身の血液循環に影響を及ぼす可能性があります。

体循環と肺循環

体循環の概要

左室から大動脈への血液の流れ

左心室は酸素を豊富に含む血液を受け取り、大動脈を通じて全身に送り出します。これにより、全身の細胞に酸素と栄養素が供給されます。

健康への影響

体循環は全身の組織に必要な酸素と栄養素を提供し、生命維持に不可欠です。左心室のポンプ機能不全は、全身の酸素供給不足につながる可能性があります。

肺循環の概要

右心室から肺動脈への血液の流れ:

右心室は二酸化炭素を多く含む血液を受け取り、肺動脈を通じて肺に送り出します。肺での二酸化炭素の放出と酸素の取り込みが行われます。これにより、体内でのガス交換が効率的に行われます。

健康への影響

肺循環は体内でのガス交換を担い、酸素化された血液を全身に供給するために不可欠です。右心室のポンプ機能不全は、肺への血液供給不足や呼吸不全につながる可能性があります。

体循環と肺循環の連携

体循環と肺循環は連携して機能し、血液はこれらの循環を通じて連続的に流れます。これにより、効率的な酸素と栄養素の供給、二酸化炭素の排出が行われます。

血液の多様な役割

血液の4つの成分

「血液」は、赤血球、白血球、血小板といった「細胞成分(血球)」と、血漿と呼ばれる「液体成分」から成り立っており、血液全体の約45%が血球で、残り約55%程度が血漿成分といわれます。以下は4つの成分の特徴です。

赤血球

赤血球は、細胞成分のうちで約96%を占める血球成分です。その数は血液1μL中、男子で約500万個、女子で約450万個あり、そこに含まれるヘモグロビンが、からだの各組織に酸素を送り届けるとともに、各組織でできた炭酸ガスを肺に持ち帰る働きをします。貧血は、主にこのヘモグロビンが減少するために起こる病気です。

白血球

白血球は、血液1μL中、4,000~9,000個程度あり、体内に侵入してきた細菌、ウイルス、有害物などを取り込んで食べてしまい(貪食作用という)、私たちのからだを病気から守ってくれる重要な働きをしています。

血小板

血小板は、血液1μL中およそ15万~40万個あります。血小板の大事な役割は、出血を抑える作用(止血)です。血小板の数が減少すると出血した際に血が止まりにくくなります。万一、血小板減少が起きた場合は、ケガをして出血しないよう日常生活に注意しなければなりません。また、血小板数が増加することもあり、その場合は慢性骨髄性白血病などの病気の可能性もあります。

血漿

血漿は、各種タンパク質、ブドウ糖、脂質、金属イオン、電解質、ホルモン、ビタミンなどを含んでいる液体です。その中で特に重要なものは、アルブミン(アルブミンは血液の浸透圧維持やいろいろな物質の運搬に大きな役割を果たします。)、免疫グロブリン(免疫グロブリンは病原体などに抵抗して私たちのからだを守ります。)、多種の血液凝固因子(血液凝固因子は出血を止める重要なタンパク質です。)などのタンパク質です

酸素と栄養素の輸送

 酸素を血液に取り込み、全身に運ぶ役割を担います。これにより、細胞の代謝と機能が維持されます。

消化器官

栄養素を吸収し、血液を通じて全身の細胞へ運びます。これにより、細胞の成長と修復が可能になります。

健康への影響

酸素や栄養素の不足は、組織の損傷や機能不全を引き起こし、全身の健康に影響を及ぼす可能性があります。

代謝産物の運搬

血液は組織や臓器から代謝産物を受け取り、肺や腎臓へ運びます。これにより、体内の化学的恒常性が維持されます。

二酸化炭素の排出を行います。これにより、血液の酸-塩基バランスが維持されます。

腎臓

代謝廃棄物のろ過と排出を行います。これにより、体内の毒素蓄積を防ぎ、健康を維持します。

健康への影響

代謝産物の適切な排出は、体内の毒素蓄積を防ぎ、健康を維持するために重要です。

免疫機能

白血球

 病原体や異物を識別し、攻撃する役割を担います。これにより、体内の感染症や疾病から身体を守ります。

免疫系と血液の相互作用によって身体の防御が行われます。これにより、健康が維持されます。

健康への影響

免疫系の効率的な機能は、感染症や自己免疫疾患を防ぐために重要です。

体温調節

生理学的プロセス

血液は体温を全身に分散させ、維持する役割を担います。これにより、体温が一定に保たれます。
体温の調整は、皮膚の血管を通じて行われます。これにより、熱が放出され、体温が調節されます。

健康への影響

体温の調節不全は、低体温症や熱中症などのリスクを高め、健康に影響を及ぼす可能性があります。

ホルモン運搬

内分泌系から放出されたホルモンが血液を通じて全身の組織や臓器へ運ばれます。これにより、身体のさまざまな機能が調節されます。

ホルモンは、成長、代謝、感情などの様々な生体機能を調節します。これにより、身体の恒常性が維持されます。

健康への影響

ホルモンバランスの乱れは、多くの健康問題を引き起こす可能性があります。

心臓と血液の働き、その効率とは

心臓のポンプ機能

心臓は平均して一分間に約5リットルの血液を全身に送り出し、全身の組織への酸素と栄養素の連続的な供給を保証します。

健康への影響

心臓のポンプ効率は心臓病、高血圧、肺疾患など多くの病態に影響を受けます。効率的な心臓のポンプ機能は、身体活動時の増加した酸素と栄養素の需要に応えるため不可欠です。

血圧調整のメカニズム

心拍出量と血圧

心拍出量(心臓が一分間に送り出す血液の量)は血圧を決定する主要な要因の一つです。心拍出量の増加は一般的に血圧の上昇を引き起こします。

血管抵抗の役割

血管の抵抗(血管が血液の流れに対する抵抗)も血圧に大きな影響を与えます。血管が収縮すると抵抗が増し、血圧が上昇します。

体温維持と血液循環

血液循環による体温調節

血液は体温を全身に分散させる役割を持ち、体温の一定の維持に貢献します。血液は皮膚表面の血管を通じて熱を放出し、体温を調節します。

健康への影響

体温調節機能の不全は、低体温症や熱中症などを引き起こすリスクがあります。

心臓と代謝廃棄物の除去メカニズム

二酸化炭素の除去

肺でのガス交換プロセス

二酸化炭素を多く含む血液は、右心室から肺動脈を通じて肺に運ばれます。

肺胞でのガス交換により、二酸化炭素は体外に排出され、酸素が血液に取り込まれます。

健康への影響

このプロセスは血液の酸素化と二酸化炭素の排出を担い、生命維持に不可欠です。

二酸化炭素の適切な除去は、血液のpHバランスを維持し、呼吸性アシドーシスのリスクを低減します。

代謝産物の除去

腎臓と肝臓によるろ過と処理

腎臓は血液中の廃棄物や過剰な水分をろ過し、尿として体外に排出します。

肝臓はアンモニアやビリルビンなどの代謝産物を処理し、胆汁の一部として排出します。

健康への影響

これらの器官は代謝産物の適切な処理と排出を通じて、体内の化学的恒常性を維持します。

代謝廃棄物の蓄積は、毒性の高い状態を引き起こし、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性がある。

代謝バランスの維持

二酸化炭素の適切な除去の重要性:

二酸化炭素の適切な除去は、血液の酸-塩基バランスを維持するために重要です。

代謝産物のバランスは、身体のエネルギー産生や細胞機能の正常性に影響します。

健康への影響

代謝廃棄物の過剰な蓄積は、代謝アシドーシスや尿毒症などの病態を引き起こす可能性があります。

入院~退院後の流れと、リハビリについて

心臓手術を受ける患者の入院から退院後に至るまでのプロセスと、心臓リハビリテーションについては以下のリンクをご参照ください。
入院中のケアから、退院後の生活への適応、そして心臓リハビリテーションを通じての健康回復と生活質の向上に至るまで、ご紹介しています。

よくある質問

こちらのコラムの内容の要点を「よくある質問」からまとめています。

心臓はどのようにして血液を全身に送り出していますか?

心臓は心室が収縮することにより、血液を全身に送り出し、酸素と栄養素を組織に供給します。

心筋組織の特性とは何ですか?

心筋組織は自律性、耐久性、そして強力な収縮力を持ち、これにより心臓は一生の間休むことなく動き続け、血液を効率的に全身に送り出すことができます。

心房収縮と心室収縮の違いは何ですか?

心房収縮は血液を心室に送る過程であり、心室収縮は心室から血液を全身へ送り出す過程です。これらは心臓の循環サイクルの異なる段階を表します。

心房収縮と心室収縮の違いは何ですか?

心房収縮は血液を心室に送る過程であり、心室収縮は心室から血液を全身へ送り出す過程です。これらは心臓の循環サイクルの異なる段階を表します。

体循環と肺循環の違いは何ですか?

体循環は酸素豊富な血液を全身に送り出す過程であり、肺循環は二酸化炭素を多く含む血液を肺へ送り、ガス交換を行う過程です。

血液の成分とその役割は何ですか?

血液は赤血球、白血球、血小板、血漿から構成され、酸素と栄養素の輸送、免疫反応、止血、及び代謝産物の運搬などの役割を果たします。

貧血はどのようにして起こりますか?

貧血は主にヘモグロビンの減少により起こり、これによって体組織への酸素供給が不足します。

体内での代謝産物はどのように処理されますか?

体内の代謝産物は主に腎臓によってろ過され尿として排出され、肺によって二酸化炭素が排出されます。

心臓の健康にとって重要なポイントは何ですか?

心臓の健康には効率的なポンプ機能、正常な循環サイクルの維持、適切な血圧調整が不可欠です。

体温調節に血液がどのように関与していますか?

血液は体温を全身に分散させ、皮膚の血管を通じて熱を放出することで体温を調節します。

免疫機能と血液の関係は?

白血球は免疫機能において中心的な役割を果たし、血液を介して全身に運ばれ、病原体や異物を識別して攻撃します。

関連コラム

【参考文献】

・心臓のしくみと働き
https://www.shinfuzen.com/patient/heart/

・血液の構成
https://www.kango-roo.com/learning/3381/#:~:text=%2D%E8%A1%80%E5%B0%8F%E6%9D%BF-,%E8%A1%80%E6%B6%B2%E3%81%AE%E5%BD%B9%E5%89%B2,%E5%BD%B9%E5%89%B2%E3%82%92%E6%9E%9C%E3%81%9F%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82

心疾患情報執筆者

心疾患情報執筆者

竹口 昌志

看護師

プロフィール

看護師歴:11年
《主な業務歴》
・心臓血管センター業務
(循環器内科・心臓血管外科病棟)
・救命救急センター業務
(ER、血管造影室[心血管カテーテル、脳血管カテーテル]
内視鏡室、CT・MRI・TV室など)
・手術室業務
・新型コロナウイルス関連業務
(PCR検査センター、コロナ救急外来、HCU、コロナ病棟、
コロナ療養型ホテル、コールセンター)