株式会社増富

高度管理医療機器等販売業 許可番号 第100327号

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虚血性心疾患

狭心症

虚血性心疾患

狭心症の概要

心臓は、休むことなく全身に血液を送り出す私たちの体にとって非常に重要な臓器です。その心臓の筋肉(心筋)に血液を供給しているのが冠動脈と呼ばれる血管ですが、この冠動脈に問題が生じると、心筋に十分な血液が供給されなくなり、胸の痛みや圧迫感などの症状が現れることがあります。これが狭心症です。

狭心症は大きく分けて、「不安定狭心症」「労作性狭心症(安定狭心症)」「冠攣縮性狭心症」の3つのタイプに分類されます。
いずれも、動脈硬化によって冠動脈の内側にプラークと呼ばれる脂肪の塊が蓄積し、血管が狭くなる、あるいは一時的に閉塞してしまうことが原因で起こります。

動脈硬化は、加齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、喫煙などの生活習慣病が大きく関わっており、これらのリスク因子を複数持っている方は特に注意が必要です。
狭心症は放置すると、心筋梗塞といった命に関わる病気を引き起こす可能性もあります。また、狭心症に伴い、不整脈や心不全などのリスクも高まります。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、これらのリスクを大幅に減らすことができます。

狭心症と冠動脈について

心臓は、休むことなく全身に血液を送り出す、まさに「命のポンプ」です。しかし、心臓自身も他の臓器と同じように、その活動に必要な酸素と栄養を供給されなければなりません。
心臓に栄養を届けるという重要な役割を担っているのが「冠動脈」と呼ばれる動脈です。

冠動脈は心臓の表面を走り、大きく分けて「右冠動脈(RCA)」、「左冠動脈の左前下行枝(LAD)」、「左回旋枝(LCX)」の三本の主要な枝に分岐し、心臓の筋肉(心筋)に酸素を豊富に含んだ血液を供給しています。

もし、動脈硬化などが原因で冠動脈が狭くなったり、詰まったりすると、心筋への血液供給が滞り、酸素不足に陥ります。この状態が続くと、胸の痛みや圧迫感などの症状が現れる「狭心症」を発症するリスクが高まります。

狭心症は、症状や原因、病状の進行度合いなどによって大きく三つのタイプに分類されます。

不安定狭心症

不安定狭心症は、文字通り「不安定」な状態の狭心症です。
冠動脈は完全に閉塞していませんが、血管内は狭くなっており、いつ完全に詰まってしまうかわからない、非常に危険な状態です。

実際、不安定狭心症は、心筋梗塞の直前症状であることが多く、「急性冠症候群(ACS)」の一つに分類されます。急性心筋梗塞と同様に、突然死のリスクが高い病気であり、緊急を要する医療対応が必要となります。

また、心筋梗塞への移行により突然死に至る可能性が非常に高く、急性心筋梗塞と共に急性冠症候群(ACS)にも含まれます。

労作性狭心症(安定狭心症)

労作性狭心症は、狭心症の中でも最も一般的なタイプです。
階段を上ったり、重い荷物を持ったりするなど、身体的負荷がかかった際に、息切れや胸の痛みなどの症状が現れます。安静にすると症状は落ち着くことが多く、「安定」している狭心症と言えるでしょう。

「安定」しているとはいえ、冠動脈は動脈硬化などによって狭窄しており、心筋への血液供給は十分ではありません。適切な治療や生活習慣の改善を行わなければ、心筋梗塞に進行するリスクも抱えています。

冠攣縮性狭心症

冠攣縮性狭心症は、冠動脈そのものに問題があるのではなく、冠動脈を取り巻く筋肉が痙攣を起こすことで、一時的に血管が狭窄し、心筋への血流が阻害されることで発症します。

夜間や早朝など、安静時に発作が起こりやすいのが特徴で、血管の痙攣が治まると症状も消失するため、安静時に冠動脈を検査しても狭窄が見つからないケースが多く見られます。

狭心症 発症の原因

狭心症は、心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を供給する冠動脈の血流が一時的に不足することで起こります。 その主な原因としては、以下の4つが挙げられます。

動脈硬化

狭心症の最も一般的な原因は、動脈硬化です。
動脈硬化とは、コレステロールや脂肪、炎症細胞、カルシウムなどが血管の内壁に徐々に蓄積し、「アテローム」と呼ばれるプラークを形成することで血管が硬く狭くなっていく状態を指します。

冠動脈に狭窄が生じる原因としてもっとも多いのが動脈硬化です。コレステロール、脂肪、炎症細胞、カルシウムなどが動脈の壁に蓄積し、プラークを形成することによって血管が狭窄します。このプラークが大きくなると、心筋への血流が制限され、酸素供給が不足することで狭心症状が引き起こされます。

冠動脈の痙攣(けいれん)

冠動脈の突然の狭窄や攣縮(スパズム)が狭心症の原因となることがあります。
これによっても心筋への血流が一時的に阻害され、狭心症の発作が引き起こされることがあります。

スパズムは、喫煙、飲酒、薬物の影響、ストレスなどによって引き起こされることがあります。

冠動脈血栓

動脈硬化によってできた「アテローム(粥状硬化巣)」は、安定しているとは限りません。
不安定なアテロームは、何かの拍子に破裂してしまうことがあります。
すると、それを修復しようと血液中の血小板が集まり、そこに血液中のコレステロールなどが付着して塊(血栓)を作ってしまいます。
この血栓が冠動脈を塞いでしまうと、心筋への血液供給が完全に断たれ、激しい胸の痛みを伴う急性冠症候群(不安定狭心症や心筋梗塞)を引き起こします。

血行再狭窄

冠動脈の狭窄に対しては、カテーテル治療が行われます。
これは、風船つきのカテーテルを狭窄した部分まで挿入し、風船を膨らませて血管を広げる治療法です。
しかし、治療後、時間が経つにつれて、再び血管が狭くなってしまうことがあります。
これを「血行再狭窄」といい、狭心症の症状が再発する原因となります。

狭心症の症状

狭心症は、心筋への酸素供給が不足することで起こる疾患で、以下のような症状が現れることがあります。

胸痛(胸部症状)

狭心症の最も一般的な症状は、胸の痛みや不快感です。
心臓をぎゅっと締め付けられるような重苦しい、あるいは圧迫されるような感覚に襲われます。
痛みの感じ方は人それぞれで、「焼けつくようだ」「キリキリと刺すような痛みだ」と表現する人もいます。

痛みが現れる場所は、主に胸骨の裏側や中央など、心臓の周辺です。
また、症状は一時的なもので、発作は通常数分から10分程度で治まることが多いですが、放置すると命に関わる事態に発展する可能性もあるため注意が必要です。

放散痛(関連痛)

狭心症の痛みは、胸部だけに留まらず、まるで痛み信号が他の場所に伝わるように、上半身を中心に広がっていくことがあります。
これが「放散痛」と呼ばれるもの。

特に、左肩や左腕、首、顎、背中、歯、喉などに痛みが広がりやすく、時に胸の痛みよりも強く感じるケースもあります。

これは、心臓とこれらの部位の神経が、脊髄で同じ経路をたどっているためだと考えられています。
そのため、心臓が酸素不足に陥ると、脳は心臓からの痛みの信号と、これらの部位からの痛みの信号を混同してしまうのです。

動悸

狭心症の発作に伴い、自分の心臓の拍動を感じるようになることがあります。不整脈によって意識を失ったり、生命にかかわることもあります。

吐き気、胃の不快感

 狭心症の症状は胸部だけでなく、胃の痛みや不快感、吐き気や嘔吐の症状で現れることもあります。

呼吸困難

心臓に負担がかかり心機能が低下した場合に胸痛なしで息苦しさが現れることがあります。
さらに呼吸困難症状が悪化すると顔色が悪くなり命にかかわることもあります。

発汗、めまい

狭心症の発作時、激しい痛みや苦しさにより、冷や汗やめまいが現れることがあります。

狭心症の診断

狭心症は、冠動脈の狭窄により心筋の一部が酸素供給を受けられなくなる状態であり、心筋梗塞は、冠動脈の閉塞により心筋の一部が壊死する状態を指します。以下は、狭心症の検査と診断方法です。

心電図検査

心臓は、電気信号によって規則正しく拍動しています。
心電図検査では、体に電極を貼り付け、心臓の電気的な活動を波形として記録することで、不整脈や心筋への負担などを調べます。

狭心症の場合、安静時の心電図では異常が見られないこともありますが、発作時の心電図では、心筋の酸素不足を示す特徴的な変化(STの変化など)が認められることがあります。

胸部X線検査

胸部X線検査は、胸部をX線で撮影する検査です。
心臓の大きさや形、肺に異常がないかなどを確認することができます。
狭心症の場合、心臓が肥大していたり、心不全を合併している場合は、肺に水が溜まっている(肺うっ血)といった所見が得られることがあります。

血液検査

血液検査では、血液中の成分を分析することで、様々な臓器の状態を調べることができます。

狭心症の場合、血液検査単独で診断することはできませんが、動脈硬化の危険因子となるコレステロール値や血糖値などを調べることで、狭心症のリスク評価を行うことができます。

また、心筋梗塞を起こすと、心臓の細胞が壊れる際に特定の酵素やタンパク質(トロポニン、CK-MBなど)が血液中に流れ出すため、これらの数値を測定することで、心筋梗塞の有無や重症度を判断することができます。

心エコー検査

心エコー検査では、超音波を使って心臓の動きをリアルタイムに画像化します。
これにより、心臓の大きさや形、心筋の動き、弁の状態などを詳しく調べることができ、狭心症によって心臓の機能が低下しているかどうかを評価することができます。
また、心筋梗塞を起こした場合、壊死した心筋の動きが悪くなったり、心臓の壁が薄くなるといった変化を捉えることができます。

冠動脈CT検査

冠動脈CT検査では、造影剤を注射しながらCT撮影を行うことで、冠動脈を立体的に描出し、狭窄の有無や程度、場所などを詳しく調べることができます。
非侵襲的な検査であるため、身体への負担が比較的少ないというメリットがあります。

冠動脈造影検査

冠動脈造影検査は、カテーテルと呼ばれる細い管を、手首や足の付け根の血管から挿入し、冠動脈まで進めて造影剤を注入することで、X線透視装置を用いて冠動脈を可視化する検査です。

冠動脈の狭窄や閉塞の程度や場所を正確に把握することができ、狭心症の診断には欠かせない検査とされています。
また、検査と同時に、風船付きのカテーテルで血管を広げる治療(経皮的冠動脈インターベンション:PCI)を行うことも可能です。

運動負荷心電図検査

運動負荷心電図検査では、トレッドミル(ランニングマシン)や自転車エルゴメーターなどを用いて運動を行いながら、心電図の変化を観察します。
安静時には現れない異常が、運動によって心筋への負荷が高まった際に現れることがあり、狭心症の診断に役立ちます。

心筋シンチグラフィ検査

心筋シンチグラフィ検査では、ごく微量の放射性物質を含む薬剤を静脈注射し、特殊なカメラで心臓を撮影することで、心筋への血流分布を画像化します。
狭心症などにより心筋に十分な血液が供給されていない場合、血流の低下として画像に現れます。

狭心症の保存的治療、対症療法

生活習慣の改善

狭心症の治療において、まず取り組むべきは生活習慣の見直しです。
心臓への負担を減らし、動脈硬化の進行を抑制するために、以下の点に注意することが大切です。

  • 禁煙: タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、心筋への酸素供給をさらに悪化させるため、禁煙は必須です。
  • 食生活の改善: 塩分や飽和脂肪酸の多い食事は、動脈硬化を促進するため、減塩、バランスの取れた食事を心がけましょう。
  • 適度な運動: 適度な運動は、血行を促進し、心臓の働きを強化する効果があります。
  • 体重管理: 肥満は心臓に負担をかけるため、適正体重を維持することが大切です。
  • ストレス管理: ストレスは血圧や心拍数を上昇させ、心臓に負担をかけるため、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

薬物療法

狭心症の薬物療法では心臓にかかる負担を軽減し、症状を和らげることを目的として様々な薬が用いられます。

  • 血管拡張薬: 冠動脈を拡張することで、心筋への血流を改善します。ニトログリセリンなどの硝酸薬や、カルシウム拮抗薬などがあります。
  • β遮断薬: 心拍数や心筋の収縮力を抑えることで、心臓の負担を軽減します。ただし、冠攣縮性狭心症では、症状を悪化させる可能性があるため、使用には注意が必要です。
  • 抗血小板薬: 血液を固まりにくくすることで、血栓の形成を防ぎます。アスピリンやクロピドグレルなどがあります。
  • スタチン系薬剤: 血液中の悪玉コレステロール値を低下させ、動脈硬化の進行を抑制します。

狭心症発作予防

狭心症発作(胸の痛みなど)が起きた場合は、すぐに安全な場所に座って安静にし、ニトログリセリンなどの硝酸薬を舌の下に入れて溶かします。
ニトログリセリンは血管を拡張することで心筋への血流を改善し、狭心症発作を速やかに和らげる効果があります。

ただし、ニトログリセリンを使用しても症状が改善しない場合や、発作が頻繁に起こる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

呼吸困難の管理

狭心症に伴い、呼吸困難が出現することがあります。
これは、心機能の低下により肺に水が溜まる「心不全」を合併していることが原因として考えられます。

このような場合には、酸素吸入を行い、血液中の酸素濃度を高めることで、呼吸を楽にする治療が行われます。

狭心症の外科的治療(手術)

狭心症の治療は、まず薬物療法や生活習慣の改善など、心臓への負担を軽減するための保存的治療が行われます。
しかし、これらの治療を行っても症状が改善しない場合や、冠動脈の狭窄が高度で血流が著しく制限されている場合には、根本的な治療として外科的治療が必要となることがあります。

 冠動脈バイパス手術

冠動脈バイパス手術(CABG)は、狭窄したり詰まったりした冠動脈を迂回し、心臓に血液を送り込むための新たなバイパス(迂回路)を作る手術です。
主に、以下の様な場合に検討されます。

  • 冠動脈の狭窄が複数箇所に見られる
  • 狭窄が複雑な形状をしている、もしくは高度の石灰化を伴う
  • 糖尿病など、カテーテル治療のリスクが高い

バイパス手術では、患者さん自身の血管(主に脚の静脈や腕の動脈など)や人工血管をグラフト(移植片)として使用し、狭窄した冠動脈の先端と大動脈をつなぎ合わせます。
これにより、狭窄部分を迂回して、心臓に十分な血液を供給することが可能になります。

 冠動脈バイパス手術の手順

具体的な手術方法は症例によって異なりますが、一般的な冠動脈バイパス術は、以下のような手順で行われます。

  1. 開胸:全身麻酔下にて、開胸を行います。
  2. グラフト採取:体の他の場所の血管(グラフ)を採取します。症例にもよりますが、基本的には患者様の大不在静脈・左右内胸動脈・胃大網動脈のどれかを採取する場合が殆どです。
  3. グラフト吻合:採取した他の場所の血管(グラフト)を狭窄の先の冠動脈に吻合します。患者様の状態によっては人工心肺(心臓と肺の代わりをする装置)を使用し、吻合時の負担を補助的にカバーしたり、心臓の拍動を停止した状態で吻合する場合があります。
  4. 冠動脈の血流の確認:吻合した冠動脈が正常な血流となっているか確認をします。
  5. 閉胸:患者様の全身状態に注意しながら閉胸し、手術終了です。

カテーテル治療

経皮的冠動脈形成術(PCI)は、カテーテルと呼ばれる細い管を、手首や足の付け根の血管から挿入し、冠動脈まで進めて治療を行う方法です。

狭窄した冠動脈に風船付きのカテーテルを挿入し、風船を膨らませて血管を広げます。
さらに、血管が再び狭くなるのを防ぐため、ステントと呼ばれる金属製の網目状の筒を留置することもあります。
PCIは、開胸手術と比較して、身体への負担が少なく、入院期間も短いというメリットがあります。

カテーテル治療と冠動脈バイパス手術  治療法の選択

カテーテル治療とバイパス手術、どちらを選択するかは、患者さん一人ひとりの症状や全身の状態、そして冠動脈の状態などを総合的に判断して決定されます。

カテーテル治療:低侵襲で身体への負担が少ない治療

カテーテル治療は、足の付け根や腕の血管から細い管(カテーテル)を挿入し、心臓の冠動脈まで進めて治療を行う方法です。
開胸手術を必要としないため、身体への負担が少なく、入院期間も短いというメリットがあります。
主に、単一の血管の狭窄や、比較的軽度の狭窄に対して有効な治療法とされています。

冠動脈バイパス手術:広範囲の血流改善を目指す

冠動脈バイパス手術は、狭窄したり詰まったりした冠動脈を迂回し、心臓に血液を送り込むための新たなバイパス(迂回路)を作る手術です。

カテーテル治療に比べて身体への負担は大きくなりますが、複数の血管の狭窄や、心臓の筋肉の広い範囲に血流不足が及んでいる場合など、カテーテル治療では対応が難しい症例に対して有効な治療法です。

治療法の選択を左右する要素

カテーテル治療とバイパス手術のどちらを選択するかは、以下の様な要素を考慮して、医師と患者さんとの間で慎重に検討されます。

  • 狭窄の場所・数: 単一の血管の狭窄であればカテーテル治療が適応となることが多いですが、複数の血管に狭窄が見られる場合はバイパス手術が検討されます。
  • 狭窄の程度: 軽度の狭窄であればカテーテル治療で十分な効果が期待できますが、高度の狭窄や閉塞の場合はバイパス手術が必要となることがあります。
  • 年齢: 高齢者の場合、手術による身体への負担が大きくなるため、可能であればカテーテル治療が選択される傾向にあります。
  • 合併症: 糖尿病や腎不全などの合併症がある場合は、手術のリスクやカテーテル治療の効果などを考慮して、最適な治療法が選択されます。
  • 患者さんの希望: 治療法のメリット・デメリット、リスクなどを十分に理解した上で、患者さん自身の希望も考慮されます。

高齢者や糖尿病患者における治療選択の注意点

高齢者の場合

体力的な問題や合併症のリスクなどを考慮し、可能な限り身体への負担が少ないカテーテル治療が選択されることが多いです。

糖尿病などの基礎疾患がある場合

冠動脈全体の動脈硬化が進んでいることが多く、カテーテル治療単独では十分な効果が得られない場合もあります。
このような場合には、一度に広範囲の血流改善が期待できるバイパス手術が、より有効な選択肢となることがあります。

入院~退院後の流れと、リハビリについて

心臓手術を受ける患者の入院から退院後に至るまでのプロセスと、心臓リハビリテーションについては以下のリンクをご参照ください。
入院中のケアから、退院後の生活への適応、そして心臓リハビリテーションを通じての健康回復と生活質の向上に至るまで、ご紹介しています。

よくある質問

こちらのコラムの内容の要点を「よくある質問」からまとめています。

狭心症とは何ですか?

狭心症は心筋への血流が一時的に不足する状態で、胸の痛みや圧迫感などの症状が現れます。不安定狭心症、労作性狭心症、冠攣縮性狭心症の3種類があります。

狭心症の原因は何ですか?

主な原因は動脈硬化による冠動脈の狭窄、冠動脈の痙攣、冠動脈血栓などです。これらは心筋への血流や酸素供給を妨げ、狭心症を引き起こします。

狭心症の症状にはどのようなものがありますか?

狭心症の症状には胸痛、放散痛、動悸、吐き気、胃の不快感、呼吸困難、発汗、めまいなどがあります。

狭心症の診断方法は何ですか?

診断には心電図、胸部X線検査、血液検査、心エコー検査、冠動脈CT検査、冠動脈造影検査、運動負荷心電図検査、心筋シンチグラフィ検査などが用いられます。

狭心症の治療法にはどのようなものがありますか?

治療法には薬物療法、生活習慣の改善、カテーテル治療(PCI)、冠動脈バイパス手術(CABG)などがあります。症状の重さや患者の状態に応じて適切な治療法が選択されます。

関連コラム

【参考文献】

・国立循環器病研究センター
https://www.ncvc.go.jp/coronary2/disease/unstable_angina/index.html
https://www.ncvc.go.jp/coronary2/disease/stable_angina/index.html
https://www.ncvc.go.jp/coronary2/disease/coronary_spasmodic_angina/index.html

心疾患情報執筆者

心疾患情報執筆者

増田 将

株式会社増富 常務取締役

プロフィール

医療現場支援歴:10年
《主な業務歴》
・医療現場支援歴:10年
・循環器内科カテーテル治療支援:3,000症例
・心臓血管外科弁膜症手術支援 :700症例
・ステントグラフト内挿術支援 :600症例