株式会社増富

高度管理医療機器等販売業 許可番号 第100327号

リライブシャツ 医療機器として正式に届け出していたが、定義外に

リライブシャツとは

リライブウェアは、腰痛や肩こりといった日常的な不調を緩和することを目指した機能性ウェアです。リライブウェアは、特定の鉱石の粉末を練り込んだ生地と、特殊なテーピング技術を組み合わせることで、着用者の体のバランスを整え、血流を促進し、痛みを緩和する効果が期待されます。

製品概要と特徴

素材

リライブウシャツは、特殊な鉱石の微粉末を含むプリントを一部分に使用しており、血流の促進や筋肉のリラクゼーションに寄与することが期待されています。

腰痛・肩こり緩和

直接的なアプローチを通じて、血流促進と筋肉リラクゼーションを促し、腰痛や肩こりの症状を緩和することを目指しています。

技術的背景と開発経緯

長年にわたる身体機能改善に関する研究と技術革新が、リライブウェア開発の基盤となっています。間接テーピング技術や特殊素材の開発により、着用者の生活の質を向上させることを目指しています。

医療機器として届け出をしたが、定義外に

2025年8月18日付で改訂された「家庭用遠赤外線血行促進用衣」に関する質疑応答集(*1)では、
衣類全体で遠赤外線を放射する機能を持つ製品のみが対象とされました。

そのため、衣類の一部だけが遠赤外線を放射する製品や、
特定の部分にだけ遠赤外線機能を持つプリントやシールなどを施した製品は、
この定義(「家庭用遠赤外線血行促進用衣」)には該当しないことが明確に示されました。

「着る医療機器」ではなくなった

そのため、「リライブウェア」のような“部分的に遠赤外線加工を施した衣類”は、CMで謳われていたような「着る医療機器」とは謳えなくなり、すでにパッケージにも「着る医療機器」と明記していたため、数十万着にわたる商品を自主回収に至りました。

以前からあった懸念 ― “過熱するリカバリーウェア市場”

リカバリーウェア業界の過熱な競争により、表現や信ぴょう性について以前より厚労省による有識者会議で話し合われていました。

今回の改訂は、突然の方針転換ではありません。
実はここ数年、リカバリーウェア業界の過熱と広告表現のあいまいさが問題視されていました。

ITmedia Businessの記事(2025年5月21日)では次のように指摘されています。

「“怪しい”のになぜ売れている? リカバリーウェア市場の急拡大には、
科学的根拠の乏しい効果訴求が少なくない。」
― 出典:ITmedia Business「リカバリーウェアという不思議な市場」

また、厚労省の有識者会議や説明会でも、メーカーから「プリント加工が一部にだけ施された製品は対象外なのか」という質問が相次ぎ、
その回答として「該当しない」と明言された経緯があります。

リライブシャツが行った医療機器の届け出(クラスⅠ:一般医療機器)

一般医療機器(クラスⅠ)は「認定」ではなく、ただの「届け出」

「医療機器」と聞くと、「厚労省が認定した製品」や「認証を受けた特別なもの」という印象を持つ方が多いかもしれません。
しかし実際には、一般医療機器(クラスⅠ)に分類される製品は、そうした「認定」や「審査」を受けるものではありません。

「認定」ではなく、あくまで「届け出」

一般医療機器(クラスⅠ)は、
リスクが最も低い医療機器カテゴリにあたります。

この区分に属する製品(例:血行促進用ウェア、マッサージ器、体温計の一部など)は、
厚生労働省や第三者認証機関による審査を必要とせず、
一定の要件を満たせば、製造販売業者が自己責任で届け出を行うだけで販売が可能です。

つまり、クラスⅠ製品は

  • 「医療機器として“認定”された」のではなく、
  • 「医療機器として“届け出を行った”だけ」
  • という位置づけになります。

「認証」や「認定」といったプロセスは、管理医療機器(クラスⅡ)以上から

「認証」や「認定」といったプロセスは、管理医療機器(クラスⅡ)以上から適用されます。
つまり、医療機器のリスクが上がるほど、国(厚生労働省)や第三者認証機関による審査・試験・承認が必要になっていく仕組みです。

クラスごとの違いと審査の流れ

● クラスⅠ:一般医療機器

リスクが最も低い分類で、届け出のみで販売が可能。
(例:遠赤外線血行促進用衣、非加熱の温熱パッド、軽度マッサージ器など)
→ 製造販売業者が基準を満たしていれば、厚労省や認証機関の審査は不要。

● クラスⅡ:管理医療機器

体内に使用しないが、人体への影響が一定程度ある機器。
(例:低周波治療器、血圧計、コンタクトレンズなど)
→ 第三者認証機関(登録認証機関)による**「認証」**が必要。
 安全性・性能・適合性が基準を満たすかどうかが審査されます。

● クラスⅢ・Ⅳ:高度管理医療機器・特定高度管理医療機器

体内に埋め込むものや生命維持に関わるものなど、リスクが高い製品群。
(例:心臓ペースメーカー、人工関節、透析装置など)
→ 厚生労働省による**「承認」**を受けなければ販売できません。
 治験データ、臨床試験、リスク分析などの詳細な審査が行われます。

医療機器認定の詳細について

こちらの記事で医療機器認定についての詳細を書いています。

リライブシャツが狙っていた医療機器の届け出の意義と影響

「着る医療機器」というキャッチコピー

「医療機器」という言葉が持つ信頼感は絶大です。
医療機器としての届け出は、エンドユーザーから見れば“厚労省が認めた製品”のような印象を与えます。
「着る医療機器」というキャッチコピーは強力なマーケティングワードとなり、
医療的・科学的なイメージをブランドに付与することができました。

リライブシャツの将来展望と方向性

一般医療機器としての定義から外れたリライブシャツの今後の展望はどうなるのでしょうか?

リライブシャツの半額以下の量販ブランドが台頭、加熱する「着るリカバリー」市場

リライブシャツのCMにより、リカバリーウェアはより加熱さを増しています。
今やワークマンのリカバリーシャツは1,000円台となっています。
CMのREDでは4,000円台にもなっています。

ブランド価格帯特徴
ワークマン1,000円台〜2,000円前後“リカバリーシャツ”“リカバリースリープウェア”などを展開。価格破壊で話題に。
RED(CM放映ブランド)4,000円台〜遠赤外線素材を採用。デザイン性を重視した中価格帯リカバリーウェア。
リライブシャツ約9,800円〜13,000円前後高価格帯。

一般医療機器ではないシャツとして、どう戦っていくのか

一般医療機器に頼らない「機能性アイテム」としての進化

医療機器の肩書きを手放したとしても、
リライブシャツが持つ“ブランド”は誰もが知るところとなっています。

「肩が軽くなる」「仕事後も疲れにくい」など、
リカバリー市場を盛り上げた実績こそが、最大のブランド資産です。

今後は、医療機器の定義に依存せず、
科学的な裏付けや利用者データを積み重ねながら、再出発をする可能性があります。

再び「一般医療機器」を取得

もう一つのシナリオは、
製品仕様や構造を見直し、再び「一般医療機器」基準に適合させる方向です。

厚労省が求める条件──
「衣類全体が遠赤外線を輻射する構造」──を満たすよう改良すれば、
医療機器としての再届け出は十分に可能です。

もし再び「医療機器届出済み」を取得できれば、
消費者への信頼回復とともに、プロモーション上の訴求力を再び強化できます。

しかしながら、この一連の動きを機に、
一般消費者のあいだでも「一般医療機器」という言葉への理解が深まりつつあります。

かつては“医療機器”という言葉が持つ響きだけで、
「なんだかすごそう」「効きそう」と感じさせる時代がありました。
しかし今後は、「一般医療機器=厚労省が認めた効果」ではない
という事実が少しずつ浸透していくでしょう。

まとめ

医療機器としての枠組みからは外れたものの、その研究背景や利用者の体感データは、今なお高い注目を集めています。

今後は、「医療機器の肩書き」ではなく、科学的根拠・使用データ・ユーザー体験という3つの信頼軸をもとに、
新たな“リカバリーウェアのスタンダード”を築いていく段階に入っています。

市場全体では、ワークマンなど低価格帯ブランドの参入により競争が激化する一方、
本格的なリカバリー体験を求める層は確実に増えています。
その中でリライブシャツが目指すのは、“実績の差”で勝つプレミアムポジション。

医療機器という肩書きがなくとも、
「着ることで変化を感じる」という確かな体験価値を、これからも追求していくことでしょう。

よくある質問

Q1. リライブシャツは医療機器ではないのですか?

A1: リライブシャツは以前「一般医療機器(クラスⅠ)」として届け出を行っていましたが、2025年の定義改訂により、衣類全体が遠赤外線を放射する構造ではないため、現在は医療機器の分類には該当しません。
ただし、医療機器の枠組みを外れても、身体バランスや血流促進をサポートする機能性ウェアとしての開発は継続されています。

Q2: リライブシャツの効果はどのようなものですか?

A2: リライブシャツは、特殊な鉱石粉末を含むプリントと独自のテーピング技術を用い、筋肉や関節の動きをサポートします。
その結果、血流の促進・筋肉のリラクゼーション・肩こりや腰痛の緩和が期待できます。
ただし、「治療」ではなく「不調の緩和を目指す」機能性ウェアとしての位置づけです。

Q3: なぜ自主回収が行われたのですか?

A3: パッケージなどに「着る医療機器」と明記していたため、医療機器の定義変更後は表示上の誤解を招く恐れがありました。
そのため、適切な表記・分類に基づく自主回収が行われた経緯があります。

Q4: 今後、医療機器として再び届け出る可能性はありますか?

A4: 製品仕様を「衣類全体が遠赤外線を輻射する構造」に改良すれば、再び「一般医療機器」として届け出を行うことは可能です。
ただし、リライブシャツとしては、医療機器に依存せず“機能性アイテム”としての進化を模索する可能性があります。

Q5: 後のリライブシャツの方向性は?

安価な量販ブランドとの差別化を図りながら、“体感の差”と“プレミアムな着用感”でリカバリーウェア市場の新しいスタンダードを目指しています。

リライブ記事執筆者

心疾患情報執筆者

増田 将

株式会社増富 常務取締役

プロフィール

医療現場支援歴:10年
《主な業務歴》
・医療現場支援歴:10年
・循環器内科カテーテル治療支援:3,000症例

・心臓血管外科弁膜症手術支援 :700症例
・ステントグラフト内挿術支援 :600症例

元リライブ正規代理店として1,000枚以上の販売実績

私達はりらいぶ社から正式に正規代理店として認められ、リライブ製品を販売していました。
1,000枚以上の販売実績をもち、多くの知見を得ました。
医療関連施設、介護施設、力仕事を要する業界を得た知見によって支えています。

私達は最先端医療機器を50年以上提供している会社です

私達は昭和41年に創業以来、心臓及び血管治療に特化した医療機器の専門商社として、国公立大学附属病院を中心とした医療現場や患者さまの生命と健康を支える存在として最先端医療に貢献してきました。

当社の医療機器事業の詳細についてはこちら

当社は「血管」「血流」のエキスパートでもあります。

心臓、循環器関連に精通している私達は、リライブシャツの「血管」「血流」に作用するという点に着目し、正規代理店としてりらいぶ社と契約を交わしました。

リライブ加工に医療50年の知見を加え、さらに進化した製品を開発

リライブ加工に医療50年の知見を加えることで、更に進化したウェア「MediX」を開発しています。
様々な分野のアスリート様に実証実験に参加いただき、「MediX」を着用することで、各分野で主要となる数値が上がることが証明されています。

「MediX」の詳細ページについてはこちら